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一人暮らしの母親を「ある高級老人ホーム」に入れた息子が、大後悔したワケ

終身利用権の落とし穴
太田 差惠子 プロフィール

終身利用権の落とし穴

タダシさんの母親のケースは、喧嘩両成敗の感がありますが、その後も、本人は「ここを出る」と言い続けました。しかし、間もなくして日本中で新型コロナが拡がりました。次の施設を探すこともできないため、タダシさんと施設が相談し、母親の居室のフロアを移動してもらうことで決着しました(フロア移動の場合、不仲が原因だと、どちらが移動するかでもめることが多いようです。また居室の広さが違うなどで、追加費用がかかるケースもあります)。

「2000万円の入居一時金を払っているし、別の施設に移るなんて土台、無理な話です。フロアを変えてもらってXさんと顔を合わせることがなくなり、母にも平穏な日々が戻ったようです。でも、あの性格ですから、また別の誰かともめないかと心配です……」とタダシさんのハラハラは続きます。

 

老人ホームの退去となる理由で多いのは、ほかにも、「医療依存度が上がった場合」など。

常時点滴が必要になった、などの理由で、「退去」を言い渡されたという話を度々耳にします。繰り返しますが、「終身利用権」といっても、「命を終えるまで」とは限らないことを覚えておきたいものです。

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