全国に“もったいないムーブメント”を広げたい

2017年、関根さんは新たな挑戦を始めた。それは自分で映画を作ること。

「2015年に世界のフードロス問題を考える映画『0円キッチン』を配給したのですが、監督のダーヴィド・グロス氏と意気投合しまして。日本には古くから“もったいない”という考え方があるけど、それはすごくいいよねと。

でもその反面、日本の食品ロスは世界トップクラス毎日国民一人当たりおにぎり一個分の食品ロスが生まれています。ならば日本各地をフードトラックで回って、余った食材を使って料理をして食べてみよう。そして旅の途中で出会うさまざまな人と“もったいない”について改めて考えてみようと思ったんです。そうして生まれたのが、映画『もったいないキッチン』です」

この夏劇場公開の『もったいないキッチン』の撮影現場。関根さんも撮影に同行し、各地で出会う人々と「もったいない」について考えた。

深刻な問題を扱う作品だが、全編を貫かれるのはどこまでも明るく楽しい雰囲気だ。

「僕自身、この映画の撮影を通して強く体感したのですが、自炊をすると食品ロスって減るんですよね。食材を腐らせると“もったいないな”と思うし、無駄が出ないように工夫する。それってすごく楽しくて、さらにおいしい料理ができるとうれしい。そういう気持ちが広がれば、楽しみながら食品ロスの問題を解決できると思うんです」

この夏の全国公開の後に自主上映会もスタートさせる予定だが、そこに仕掛けがある。

「映画のサントラとロゴも一緒に貸し出す予定です。上映後には参加者で余った食材を持ち寄って、音楽もかけて、“もったいないパーティ”を開いてほしいなと思って。全国に楽しい“もったいないムーブメント”が広がったら、最高じゃないですか」

「ひとりひとりの感動のパワーが世界を変える」。それはけっしてきれいごとなんかじゃない。幾度となくその瞬間を目にしてきた関根さんは、誰よりもその力の大きさを知っている。そしてこれからもそれを信じ、映画を通して力強く伝え続けていく。