入院中も体重維持を心がける

この時は、たとえどんな病名がつくとしても「体重減少」は今からでもくい止めておこうという気持ちになっていました、自宅では何とか食事量で補っていたのですが、入院の時は心配でした。過去の入院の経験から、「病院食では足りない」という記憶があったからです。

変な自慢になりますが、今までの入院体験での病院の食事は全て完食してきました。今回の食事の内容は年齢やその他の事で1日1800キロカロリーに設定されていました。実はそれが物足りなくて、いつもお腹がすいていたのです。裏を返せば、日ごろそれ以上の分量の食事をしていたのにも関わらず、体重が増えていなかったのです。

ある日の入院食。栄養バランスを考えて作られているし、仕方ないことだが、肥満でも生活習慣病でもなく「体重が減る」ことが気がかりな津久井さんにとってはどうしても物足りなかった 写真提供/津久井教生
こちらも病院の食事。うどんの日を楽しみにしていた 写真提供/津久井教生

検査入院の時にはこう考えていました「この標準のカロリーを基本に生活してみよう」。ほとんど大きな間食もせずに4週間が過ぎて、ALSと診断されて退院して自宅に戻った時に量った体重は57キロでした。ちょっと物足りない感じの食事量だと3キロ減。あっという間に痩せました。

そこでこう考えました、筋肉量が落ちて体重が減るということは、病院食ではタンパク質が足りないのではないか? ということです。自宅では卵・肉などしっかりと食事を取るようにして、積極的に有酸素運動をして、何とか59キロ台を維持していきます、なかなか60キロにはなりませんでした。それまでは、ちょっと油断するとすぐ63キロをオーバーしていたのに……。

そして9月の腫瘍摘出手術の入院では、出された1800キロカロリーの食事はすべて完食。確かにお菓子などの間食はしませんでしたが、のど飴や蜂蜜・ふりかけなどの補助食品もしっかりと取り、水分補給もしていたにもかかわらず、退院時の体重は56キロ台になりました。2週間弱の入院で3キロ減です。

「摘出した腫瘍が3キロあった」とは思えません。やはり筋肉の量が減っていくようです。食事のカロリーの問題ではなく、確実に体重減少がALSの進行を示していると思いました。