パンデミック後の世界で「ヤバいインフレ」が確実に起きるワケ

食糧確保が深刻になってくる
大原 浩 プロフィール

オイルショックの経験

激しいインフレは、エネルギーや食糧の価格高騰をきっかけにして起こることが多い。

例えば、1973年10月6日に勃発した第4次中東戦争に端を発した第1次オイルショック(原油不足・価格高騰)が起こった。

「狂乱物価」と呼ばれる翌年(1974年)の日本の物価の異常な高騰を記憶されている読者も少なくないと思う。私はまだ中学生だったが、「インフレ」というものを身を持って体験した強烈な記憶として残っている。

今年に入ってから、パンデミックの影響などで、原油先物価格がマイナスになったことが大きく騒がれたが、5月6日の記事「原油先物マイナスでも『世界は化石燃料で回っている』と言えるワケ」で述べたように、化石燃料は現代文明に不可欠なものであり、むしろ資源の枯渇や価格の高騰に注意しなければならない。

エネルギーがどれほど重要なものかは、今年の夏に熱中症で死亡した方々が新型肺炎で亡くなった方よりも多いなどと言われることからも明らかだ。

 

酷暑の中、電力供給がストップしてクーラーが使えなければ生死にかかわるし、世界中で発電されるエネルギーの約75%(一部原子力発電を含む)は化石燃料によるものであり、伝統的な水力発電を含めてもいわゆる再生可能エネルギーの比率は25%程度にしか過ぎない。