パンデミック後の世界で「ヤバいインフレ」が確実に起きるワケ

食糧確保が深刻になってくる
大原 浩 プロフィール

企業の安い労働力を求める放浪の旅も終わる

もちろんいわゆるグローバル企業は、中国大陸でのビジネスが途絶しても、他の発展途上国で同様なビジネスを継続しようとするであろう。しかし、それらの国々ではボリューム的にとても足らないので補完的なものにならざるを得ない。

また、今回のパンデミックは、地球上の最もコストの安いところに工場を建てて長距離を輸送するという「極めてエネルギー効率が悪い」生産方式の問題点もあぶり出した。

「最適地生産」というのは聞こえがいいが、輸送コストが高い(多くのエネルギーを消費する)だけではなく、万が一の場合需要地の近くで生産している場合よりも大きなリスクを負うのだ。

 

日本政府も製造業の国内回帰を奨励しているが、7月25日の記事「中国品質の時代が終焉し、日本品質の時代がやってくるシンプルな理由」で述べたように、ただ安いものを求めるのだけではなく「安全・安心」を含めた物やサービスに価値を見出すようになれば、当然価格は上昇しインフレ傾向となる。