「真実はいったいどこにあるんだ!?」「医師が書いたものでも、正反対の意見がある。どれを信じればいいのか」。これが、健康的な食事についての本を200冊読んだ私の正直な感想でした。
巷には、各種ダイエット系はもちろん、ロカボ、パレオ、1日1食、○○式食事法……ありとあらゆる健康的な食事に関する本が溢れています。「これであなたも健康になれる!」「病気にならない!」「痩せる!」などといった強いタイトルやキャッチコピーは魅力的ですから、つい手を出してしまいがちですよね。でも、なかなか効果が出ない、続けられない……とお困りの方も多いのではないでしょうか。
かくいう私もそんな状況に陥った典型的な一人です。むしろ200冊も読んでしまったので、人一倍ハマったといえます。シリコンバレー式食事法のようなベストセラー系にはじまり、マクロビオティック、ナチュラルハイジーン、ベジタリアン、ヴィーガン、糖質制限などなど、さまざまな本を読んでは試し、読んでは試しを繰り返していきました。
ただ、それだけの量の本を読んで研究を重ねても、万人に有効な答えを導き出すことはできませんでした。冷静に考えれば、各人が違う体をしていて、生活環境もまったく異なるわけですから、それも当然の話です。
それならば、さまざまな主張をいったん俎上に載せて俯瞰的に捉えた上で、各人に必要な情報を取捨選択できる状況をつくることが大事だと考えたのです。一つの方法論を信じ込むのではなく、各主張の賛否両論を知り、「中庸」を見極め、自分に合った「ウェルネスな食事のポートフォリオ」をつくる。それこそが重要なことではないか、と。