ビジネス化する「新型出生前検査」、無認定施設が急増している深刻な事情

市場原理と医の倫理を考える
柘植 あづみ プロフィール

これまで、いろいろな女性の意見をアンケートとインタビューで聞いてきたが、検査を受けるか受けないか、検査の結果を知って産むか産まないかの選択は、ほんとうにわずかな条件の違いによってまったく違う選択として表れるのだと、つくづく思う。

医療者からの情報、妊娠・出産の時期の仕事や家庭の状況、パートナーの子育てへの関わり、親になる人の親世代の考え方、病気や障碍へのイメージといういろんなことが重なりあった上に微妙なバランスでなされる選択である。

〔PHOTO〕iStock
 

その選択のあとには、安全な出産や、あるいは安全な中絶を提供する医療が求められるし、心理的なサポートの機会も整っているべきだろう。

納得できる選択ができるようにするには、医療の制度だけではなく、社会のあり方についてもよりよいものを求めたい。

そう考えて、産科や小児科医療に携わる人、遺伝カウンセリングに携わる人、病気や障碍のある人とその親の立場にある人、そして女性の声を聞いてきた人たちが集まって、行政、医学系学会、その他の関連の団体に、新型出生前検査(NIPT)のより良いあり方をもとめて「NIPTのよりよいあり方に関する提言」を出した。お読みいただけると幸いである。

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