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ビジネス化する「新型出生前検査」、無認定施設が急増している深刻な事情

市場原理と医の倫理を考える

「新型出生前検査」に関する報道が続いている。そこで、新型出生前検査がなぜ注目されるのか、それをめぐって何が生じているのかを考えたい。

出生前検査・診断とは、胎児の染色体や遺伝子を検査し、病気やそれに伴う障碍を診断することを指す。

検査でわかる胎児の病気の多くは、誰にでも生じる可能性がある。この検査でわかる病気はいくつかあるが、精度が高いのは、13番染色体トリソミー、18番染色体トリソミー、21番染色体トリソミー(ダウン症)だ。

とくにダウン症は妊婦の年齢が高くなるにつれて発生頻度が上がることが知られ、出産年齢が高い人の関心を集めている。

ただし、30歳でおよそ0.1%の確率が、35歳でおよそ0.3%になり、40歳では1%を超えるという数値の意味を理解し、何かを決断するのは簡単ではない。他にも男性の年齢と発生頻度が関係する病気もある。

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出生前検査にはいくつかの種類があるけれども、検査によって病気がわかっても、ほとんどの場合は治療できない。検査は治療のためではなく、妊娠を継続するか中断するかを判断するために行われるのである。

 

出生前検査の種類と特徴

日本では超音波検査が広く普及している。魚群探知機の技術が進んでいるために、産婦人科超音波技術の質が高いという説もある。一般の妊婦健診で使われている超音波検査は胎児の成長と妊娠週数などを確認するだけだが、胎児の特定の病気や障碍がわかることもある。

しかし、超音波検査を出生前検査にいれるかどうかについては意見が分かれるので、ここでは超音波以外の出生前検査を取り上げる。