十分ありうる「安倍首相大復活の日」これから何が起こるのか

トランプ再選となれば…
大原 浩 プロフィール

根本的に違うのは外交手腕だ

菅、岸田、石破の3氏が自民党総裁の座を争うが、菅義偉官房長官の可能性が高いとみられている。私も、偉大なる宰相の後継者としては菅氏が妥当だと思う。

しかしながら、実のところ「NEXT安倍」がだれであっても大差は無いというのが率直な意見だ。それほどこの3名と安倍首相の力量の差は大きいと思う。

確かに内政面や経済政策についての安倍首相の実績は100点満点とはいえないであろう。2018年12月21日の記事「金利をあげれば『デフレは終わる』といえるこれだけの理由」で述べたように、黒田日銀総裁が打ち出した「超低金利政策」が最良の選択であったとは思わない。

また、「金よこせ」の大合唱の中で行われた「バラマキ」が将来のリスクであることは、5月19日の記事「『日本円は紙くずにならないのか』コロナ対策バラマキの今、考えたい」で述べた。

また、新型肺炎対策の成功は、政権の努力もあるが、根本的には4月10日の記事「新型コロナ惨劇の今だからこそ叫びたい『鎖国』と『循環型社会』万歳」で述べた、「日本人の遺伝子に刻み込まれた感染症対策としての衛生観念の高さ」によるものだと思う。

それに対して、安倍首相の外交上の素晴らしい功績は、100点満点を超える120点をつけたいくらいだ。

明治に遡っても、世界中の大国と互角に渡り合って、これだけの実績を残した首相は見当たらない。もちろん、明治期と現在では、国際社会における日本の地位には大きな違いがあることは否定できないが……

その中でも特筆すべきなのは、8月15日の記事「民主主義の危機…日本が『ファイブアイズ』に加入すべき『これだけの理由』」でも触れた「TPP11をまとめ上げ、ファイブアイズの6番目の加盟国への道筋をつけた」ことである。

米国離脱後残留した11か国を見事にまとめ上げたリーダーシップは素晴らしいし、ブリグジット後の英国や一度は離脱した米国参加の可能性も高まっている。

TPP11には、ファイブアイズ構成国でもあるカナダ・オーストラリア・ニュージーランドの3か国がすでに参加している。もし英国と米国がTPP11(名称は変わるであろうが……)に加盟すれば、安倍首相主導で出来上がった組織にファイブアイズ加盟国がそろい踏みすることになる。

 

歴史的にファイブアイズ加盟国とつながりの深い欧州大陸の先進国を飛び越えて、6番目の参加国として日本に声がかかるのは安倍首相の功績のおかげと言ってよいであろう。