シェアは92.2%!Google検索が世界一になった理由とは??

日常化したメディアとしての「プラットフォーム」
宇田川 敦史 プロフィール

Googleが大人気になったのはなぜか

この時に登場したGoogleは、まさにこの不満を解消してくれる存在だった。

その特性の第一は、ランキングの関連性の高さ、つまりユーザーの期待値とのマッチング精度である。単にページ内の単語の含有率や配置を基準にした従来の検索エンジンに比べ、外部からのリンクやその権威によって重みづけを行ったランキングは、期待通りの結果が得られる確率が高いものとして歓迎された。

そして第二は、インデックスの網羅性である。GoogleのPageRankは、単に対象となるWebページだけでなく、そのWebページをリンクしているWebページをインデックスしなければ評価できない。

必然的に、クローリングの対象となるWebページの数は膨大となり、それが結果として検索対象のWebページの網羅性自体を飛躍的に高めることになった。

主にこの二つの要因によって、「Googleだけを使えば十分だ」という通念が社会に急速に浸透していったのである。このように、Googleによる検索エンジンの一元的な統一は、PageRankという技術的なイノベーションの特性が、当時の社会的なニーズにマッチしたことによって実現したと考えるべきである。Googleが市場を支配しようとしたというよりも、「網羅され、使い分ける必要のない、一つだけの検索エンジン」という存在を、ユーザーの側が望んでいたからこそ、寡占が現実のものとなったのだ。

 

当たり前を問い直す

私たちは毎日のようにGoogleを使い、多くの有用な知識や情報をいわば「快適」に見つけ出すことができて(しまって)いる。

一方この技術的な恩恵の裏側で、個人の行動履歴や位置情報が蓄積されたり、それがターゲティング広告に利用されたり、さらには政治的な判断の不当な誘導に使われたりする可能性に開かれてしまっている

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単にプラットフォームの「権力」を「悪」として批判したとしても、その利用をやめることは難しい。インターネットが普及して約30年、「プラットフォーム」の要素技術が社会のどのようなニーズを満たすために生まれ、どのような副作用を引き起こすことになったのか、そろそろ歴史的に振り返ってみてもいい頃かもしれない。