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手数料ゼロの人気投資アプリ「ロビンフッド」 ウラで誰が損するのか?

あなたの注文が覗かれる?
コロナ禍の米国で、若年層の個人投資家を中心に人気を誇る投資アプリ「ロビンフッド」。ゲーム感覚で株の売買ができる同アプリは、手数料無料などの手軽さからユーザーを拡大、株価に対する影響も大きいとされ、社会現象になっているのだが……。
米国の投資運用会社で働いた経験があり、『マネーの代理人たち』の著書もある小出・フィッシャー・美奈氏が、加熱するロビンフッド人気のウラにある危うさを指摘する。

「金融の民主化」を謳うロビンフッド現象

「自分で何やってんだかよく分かんないけど、まずは500ドル投資してみたい」
「どうして俺の買う株は、どれも2割下がるんだ?」
「持ってる株が下がって落ち込んだ気分は、どうすれば治る?」

米国ニュースサイト「レディット(Reddit)」の投資コミュニティーでは、スマホ株式トレードアプリ「ロビンフッド」ユーザーの投稿が活発だ。見ていて、つい心配になってしまう危なっかしいコメントもある。ユーザーの平均は30歳そこそこ。その半分は株が初めてというアマチュア投資家だ。

ロックダウンの米国で、自宅でモバイル投資をやる若者が急増している。中でもロビンフッドは、売買手数料無料、単位未満株を1ドルからでも投資できる手軽さが若年層個人投資家にうけ、ユーザー数は今や1300万人超。今年の第一四半期には一気に300万人の新規ユーザーを獲得し、社会現象になっている。

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ロビンフッドのVC(ベンチャーキャピタル)市場での企業評価もうなぎ上りで、8月半ばには112億ドル(約1兆2000億円)をつけた。IPO(株式初公開)前の投資ラウンドで評価額10億ドルをつける企業のことを、滅多にお目にかかれないその珍しさから「ユニコーン(幻の一角獣)」と呼ぶが、ロビンフッドはその10(デカ)倍の「デカコーン(十角獣)」なのだ。

手数料無料と並んで若いユーザーを引きつける要素は、インターフェースの使い易さと堅苦しさのないサイトのデザイン。初トレードを行うと、デジタル紙吹雪が派手に画面に舞う。友達を誘ってユーザーにすると、ただで「株」が貰えて、その受け取りは、画面上のギフトボックスのアイコンをクリックして秘密マークのついたカードを取り出し、それをスクラッチすると銘柄名が現れる、といった具合だ。

一言で言って、ゲームのように気軽にトレードする気にさせるサイトなのだ。