日本で、そして世界で宗教が捨てられようとしている

現代人の死生観「もう救いはいらない」
島田 裕巳 プロフィール

急減する新宗教、そして創価学会までも

より深刻なのは新宗教である。

幕末維新期に生まれ、戦前は最大の新宗教だった天理教は、平成の30年間に、約175万人が約120万人になり、55万人減っている。

立正佼成会は、625万人が237万人と6割以上減り、最近でも、毎年全体の1割程度が減っている。

霊友会も、315万人が122万人と200万人近く減っている。

PL(パーフェクト・リバティー)教団も、220万人が72万人と3分の1になってしまった。PL学園の野球部が消滅してしまったのも、教団の衰退が大きいと言われている。

そこで最大の新宗教であり、また公明党を通して政治的な影響力もある創価学会はどうなのかということになるが、残念ながら、創価学会の会員数は、『宗教年鑑』に記載されていない。創価学会は単立の宗教法人で、報告の必要がないからである。

となると、『宗教年鑑』をもとに信者数をあげることができないが、幸い、大阪商業大学が毎年行っている世論調査があり、それでは、どこかの教団の信者かどうか、その教団は何かという質問が用意されている。

創価学会の会員は、2001年こそ1.7%だったが、その後は、2.1%から2.4%のあいだで推移してきた。仮に2.2%とすれば、会員数は約280万人ということになる。これは、他の世論調査とも合致し、かなり信憑性のある数字だ。

ところが、もっとも新しい2018年には、1.4%と激減していた。まだこれは1年だけの数字なので、はっきりとは言えない。

だが、他の新宗教のことを考えれば、いくら創価学会が信仰の子どもや孫への継承に成功しているとは言え、会員数が減っていてもおかしくはない。

実際、2016年の参院選では、創価学会支持する公明党の得票数は前回に比べて約104万票も減った。

創価学会で熱心に選挙活動を行ってきたのは、婦人部の会員たちだが、彼女たちは、高度経済成長の時代に会員になったのであり、今では高齢化しているか、すでに亡くなっている。

 

他の新宗教も、高度経済成長の時代に信者数を飛躍的に伸ばした。そのときの新入会員が高齢化することで、信者の激減という現象が起きているのである。