日本で、そして世界で宗教が捨てられようとしている

現代人の死生観「もう救いはいらない」
島田 裕巳 プロフィール

伝統の名門仏教までもが

仏教系のなかでも、西本願寺(浄土真宗本願寺派)と東本願寺(真宗大谷派)は信者数が増えている。

この2つの宗派は、ライバルということなのか、競い合うように報告する信者数を増やしてきた。だが、他の宗派の状況から考えると、その数字は怪しい。浄土宗なども、ここのところ信者数はまったく変わっていない。これも、実態を反映していない可能性がある。

真言宗には、さまざまな派があるが、高野山金剛峯寺を中心とした高野山真言宗の場合には、最近になって信者数をまったく報告しなくなっている。おそらく激減している状況を公にしたくないのだろう。

高野山の場合、四国遍路をまわり終えた遍路は、弘法大師空海にお礼のため、最後にそこを訪れることになっている。その遍路の数が、かなり減っているのだ。

それは、21番札所の大龍寺に行くためにたいがいの遍路が利用するロープウエイの利用者数に反映されている。利用者のピークは1992年で年間約16万人だった。それが、最近5年間、2014年から18年までの平均は7万8000人である。半分以下に減っていることになる。

 

遍路の数が減れば、高野山にお礼参りにいく数も減る。それは要するに、高野山真言宗の信者が激減していることを意味する。

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