制約だらけの日本の「住居問題」に対する、若者たちの一つの答え

固定された「自宅」なんていらない

「定額で、世界中住み放題」

五島列島の「HafH」直営拠点のリビング

8月の夕暮れ。リビングでくつろぐ彼らが滞在している場所は、五島列島最大の島・福江島にある。ここは『HafH(ハフ)』というサービスがリノベーションをした、福江城近くに立地する『セレンディップホテル五島』の2階部分。最大6名の長期滞在者が利用できるが、現在10月末まで予約は埋まっている。

ハフのキャッチフレーズは、「定額で、世界中住み放題」――。好きな時に好きな場所で働くための、住まいが見つかる定額制サービスだ。

会員は月額利用料を払い、ハフが契約あるいは直営する宿泊施設に滞在することができる。金額によって、月に5泊(=月額1万6000円)、10泊(=月額3万2000円)、あるいは1ヵ月まるまる(=月額8万2000円)などのプランがある。(なお、8月末日現在、これらの利用料は各々35%オフになっている)。

つまり「いつもHafH」と名付けられた8万2000円コースを選択した場合には、1ヵ月すべてハフの施設に滞在できることとなり、これを続けていけば「住居」は不要になる。まさに、究極のワーケーションを実現する「定額制ノマド(放浪)支援システム」ということだ。

 

実際に施設を利用していた女性に話を聞いてみた。彼女は名前を聞けば誰もが知っている有名IT企業に勤務しており、法務を担当しているそうだ。

「ハフの存在は以前から耳にしていましたので、会社がリモートワークになってからここに来て1ヵ月滞在しています。会議室もあるし、なんの不都合もありません。コロナの感染拡大も止みませんし、もったいないから東京に帰らずにもう少しいようかな、と思って」

また、ある滞在者の男性(20代)は、自身の職業をITプロダクトマネージャーだと教えてくれた。「サーフボードとパソコンを抱えて来ました。9月末までここを予約しています」という。