FRaU 最新号「日本からはじまる、SDGs。」発売オンラインイベントが大盛況に終わった翌日に「FRaU SDGsシアター+(プラス)」が、ユナイテッドピープルと共同開催で行われました。「FRaU SDGsシアター+」は、SDGsに関する映画をZoomで鑑賞しながら、視聴者みんなで意見を交わし、課題解決に向け考えを深めることを目的としたオンライン上映会。

第二回目となる今回は、8月8日にシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺などで公開され話題を呼んでいる映画もったいないキッチンを、劇場公開よりひと足早く試写会で楽しんでいただきました。

国民全員が大きいおにぎりを毎日1人約1個分を破棄

オーストラリアからやってきたダーヴィド・グロス監督が“もったいない精神”の国、日本を旅しながら、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品ロス問題を楽しく、おいしく解決するロードムービーです。

上映後は、私たちの最も身近に起こる日本の食品ロス問題について、議論を繰り広げました。パネリストとして登壇するのは、同作の制作会社ユナイテッドピープル代表 関根健次さん、ダーヴィド・グロス監督の旅のパートナーとして映画に出演する通訳・翻訳家の塚本ニキさん、同じく食品ロス問題専門家・ジャーナリストとして出演する井出留美さん、そしてFRaU SDGsプロジェクトメンバーから、ソーシャル・グッドプロデューサー石川淳哉、FRaU編集長 関龍彦の5名。

左上から時計まわりに・ユナイテッドピープル関根さん、ソーシャル・グッドプロデューサー石川さん、FRaU編集長関、食品ロス問題専門家・ジャーナリスト井出さん、翻訳家塚本さん。

はじめに、『もったいないキッチン』を3年かけて作ったというユナイテッドピープル代表 関根健次さんが、ダーヴィド・グロス監督と映画を作ることになった経緯と、映画を通じて伝えたいことを語りました。

関根「私たちユナイテッドピープルは、社会課題の解決へのヒントを教えてくれる作品を、これまでたくさん紹介してきました。映画配給を開始して11年目に突入し、今回はじめて映画を作りました。それが『もったいないキッチン』です。

きっかけは、2017年にダーヴィド・グロス監督が手がけるヨーロッパの食品ロス問題を取り上げた映画『0円キッチン』の配給元として作品を公開したこと。今、食品ロス問題は非常に深刻で、世界で生産される食料の1/3が廃棄されいると言われています。日本では、年間6百万トン以上ものまだ食べられる食料が破棄されており、それは、国民全員が大きいおにぎりを毎日1人1個分に値するらしいのです。毎日1億個以上ですよ? なんてもったいないんだと。日本は“もったいない精神”をとても大切にしてきた一方で、こんなにも深刻な食品ロス問題を抱えている。そんなことを、映画の来日イベントで訪れたダーヴィド・グロス監督と話していたところ『日本を舞台にした作品を作ろう!』と意気投合。少しでも破棄される食料をなくし、持続可能な社会を作るきっかけとなるような作品を目指し、3年かけてようやく完成しました」

「もったいないキッチン」ストーリー

“もったいない”。
元々は仏教思想に由来する言葉で、無駄をなくすということだけではなく、命あるものに対する畏敬の念が込められた日本独自の美しい言葉だ。そんな“もったいない”精神に魅せられ日本にやってきたのは、食材救出人で映画監督のダーヴィド・グロス。ところがもったいない精神を大切にして来た日本の食品ロスは、実は世界トップクラス。その量毎年643万トンで、国民一人あたり毎日おにぎり1個分。一家庭当たり年間6万円のまだ食べられる食べ物が捨てられている。ダーヴィドはコンビニや一般家庭に突撃し、捨てられてしまう食材を次々救済!キッチンカーで美味しい料理に変身させる“もったいないキッチン”を日本各地でオープンする。
福島から鹿児島まで4週間1600kmの旅。ダーヴィドと旅のパートナーニキを助けてくれるのは、もったいないアイデアを持つ日本のシェフや生産者たち。フレンチシェフがネギ坊主まで丸ごと使うもったいない料理、野山が“食材庫”という82歳で医者いらずのおばあちゃんが作る野草の天ぷら、0円エネルギー、自然の蒸気を使った蒸し料理など、もったいない精神に満ちたアイデアに出逢う。次第にダーヴィドは“もったいない”の先に、食品ロス解決のヒントだけではない、たくさんの幸せを見つけていく。さあ、2人と“もったいないキッチン”の旅に出かけよう!