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長老支配、派閥均衡…高齢「菅内閣」誕生前に浮かぶ、数々の懸念

鮮明になる「古い自民党」への回帰

フラット化の兆しがあったが

安倍晋三首相が辞意を表明する1週間前、自民党で史上初の出来事があった。

8月21日に全国青年部長・青年局長合同オンライン会議を開催、そこで青年局の組織規約改正を行い、オンライン上で議決が可能になった。

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これまでは党大会の直前に行われる「青年部局全国大会」に実際に出席して議決する必要があったが、新型コロナウイルスの蔓延や災害発生時には、オンラインで迅速に議決できるように変えた。

この日は委任状を集めるなど従来の規定に従ったものの、会議には全国の青年局のメンバーら180人がオンラインで参加した。

2019年秋に小林史明衆議院議員が党の青年局長に就任すると、オンライン会議の導入を一気に進めた。小林議員は当選3回の37歳。上智大学理工学部卒業後、NTTドコモに務めた経験を持つ。

世の中で進むDX(デジタル・トランスフォーメーション)化を、もっとも遅れている組織の代表格と思われる自民党に持ち込んだ。昨年来、会議にオンラインでの参加も取り入れてきたが、新型コロナウイルスの蔓延がオンライン化の背中を押した。

自民党は全国に地方組織を持ち、「青年局」も置かれている。党組織はピラミッド構造で、支部から県連、そして党中央へと意見が集約されていくのが伝統的な組織のあり方だった。

 

ところがオンライン会議の導入などDX化は組織のあり方も変える。「オンライン会議になって、党中央の青年局長と直接話ができるようになった」と地方議員を務める若手などは目を見張った。いわば、フラットな組織に変わる大きなきっかけになったのだ。DXをきっかけに、自民党組織が大きく変わるのではないか、そんな予感を抱かせた。