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韓国の保活が厳しすぎ!入園倍率1000倍に苦しむ「経断女」たち…

園長との「関係性」が重要なことも…

キャリアを諦めた「経断女」

「『経断女』にだけはなりたくない…」

イ・ナリ(仮名・36歳)は涙目で言った。

「経断女」とは「経歴断絶女性」の略で、結婚や出産、育児などを理由に、仕事を辞めた女性を指す。彼女のような共働き世帯の女性たちが出産後も仕事を続けるためには、子どもを保育園に入れるしかない。

しかしそのための「保活」は、韓国でも熾烈を極めている。

子どもが生まれたらすぐさま保育園(オリニチプ=「子どもの家」という意味)に入園を申請し、ウェイティングリストに登録をするのが韓国の保活の基本である。それでも待機者が多すぎて、都市部では入園まで1~2年待たされることも、めずらしくない。順番待ちをするうちに子どもが年齢上限の4歳になってしまい、結局、近隣の幼稚園に通わせることになったという人もいる。

ソウル市内の広告代理店で働くイ・ナリは、韓国女性の平均初婚年齢の31歳で結婚し、34歳で第一子を出産した。ナリは妊娠中から、日本の厚生労働省に当たる保健福祉省が運営するポータルサイト「アイサラン(=「子ども愛」という意味) http://www.childcare.go.kr/」掲載の保育園リストを吟味するのが日課だった。

韓国の子育てポータルサイト「アイサラン」(http://www.childcare.go.kr/)
 

リストには、各保育園の設備、保育士の勤続年数や有資格者の割合、政府による評価認証を受けている施設か否か、英語などの特別活動の内容について、細かく記載されている。

希望する保育園の入園申請は3ヵ所までしか出せないので、各保育園の競争率も考慮に入れた戦略的な選択が必要だ。人気の高い公立保育園の競争率は1000倍を超えることもある。ナリは妊娠中に子どもの名前を決めておき、生まれるとすぐに出生届を出した。出生届の提出後に交付される子どもの住民登録番号がなければ、保育園の申請ができないからだ。

デジタル化が進んだ韓国では、あらゆる申請手続きがネット上で完結する。保育園への入園は、前述した「アイサラン」のサイトを通じて申請する。入園決定後の手続きや諸費用の支払いも、同じサイトでできる。