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奇妙な「だしの自動販売機」が全国で急増している理由

予想外の売り方がまさかの大成功

ヒット商品はこうして生まれた

いま、だし醤油を売る自動販売機が話題を呼んでいる。飲料などを売る自動販売機で、ペットボトルの中身がだし醤油という意外性が注目され、有名になった『だし道楽』だ。

自動販売機に「だし」の大きな文字とトビウオのイラストが描かれ、ズラリと並ぶペットボトルの中にはあご(トビウオ)が丸ごと入っている。この光景はなかなかのインパクトである。

最初はSNSなどでその奇抜さが注目されて火が付き、徐々に拡散されていった。しかし、“自動販売機で売る”という意外性だけでなく、良質な商品自体の人気も相まって大きく売り上げが伸びているという。

全国に140台設置されているという『だし道楽』の自動販売機
 

この『だし道楽』を販売するのが広島県江田島にある二反田醤油だ。

2003年に『だし道楽』を発売し、2007年から自動販売機でも売るようになったという。『だし道楽』が誕生したきっかけは、伝統的な醤油メーカーが直面した醤油消費量の低迷だった。

外食が増え、家庭の食卓の洋食化と共に、醤油消費量はどんどん減り続けてきた。1980年には一人当たりの年間醤油使用量は4.5リットルだったのが、『だし道楽』が発売された2003年には、2.6リットル(「しょうゆ情報センター」一世帯当たり年間購入数量・支出金額の推移より)と、およそ半量にまでに落ち込んでしまっていたのである。

このまま醤油だけを作っていたのでは企業の存続にかかわる危機となる。そこで次の一手として、時代に寄り添った商品を販売できないだろうか、という思いからスタートし、試行錯誤を繰り返した上でたどり着いたのが『だし醤油』だったのだ。