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やり手の社長を「5000万円の債務地獄」に陥れた業者の「ヤバい口約束」

ある建設会社社長の告白

思わぬトラブルに見舞われて

「自分の親兄弟だけではなくて、妻の親族まで保証人になっていて、潰すにつぶせないのが現状です。本来であれば会社を倒産させて一から再スタートを切った方がよっぽど楽なんですが、それもできない」

東京都内で厳しい暑さが続いたお盆の最中、安田修一(仮名)さんは待ち合わせ場所の喫茶店でアイスコーヒーをすすって一息つくなり、苦しい胸の内を明かした。

現在53歳の安田さんは、いまから20年ほど前に脱サラをして建設会社を興し、以来、それなりに苦労はしたものの、年商4億円ほどの規模にまで会社を育てあげたやり手の経営者だ。

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妻との間に恵まれたふたりの娘たちも、2年前には下の子が無事に大学を卒業し就職。これからは老後を見据え、妻とふたりで穏やかな生活を送る心づもりだった。しかし、公私ともに順調に歩んできたはずの人生が思わぬことで暗転する。

きっかけは1年半前に遡る。取引先との「口約束」により、そのしわ寄せに急な資金繰りを迫られ、売り掛け債権を現金化する「ファクタリング」で、窮地に立たされることになったのだ。

「近年では、サラリーマンが自身の給料を担保に、専門業者から給料の前借りする『給料ファクタリング』が横行し、闇金まがいの暴利を得る業者が摘発され問題視されています。

でも『ファクタリング』は元々は、中小企業などの事業者が売掛債権を第三者に買い取ってもらう契約を結び、決済日前に資金を融通ずる制度で、もうずっと昔から当たり前に使われていました」

こう語るのはある金融業界関係者だ。