2020.09.03
新型コロナ「検査の陽性者」=「感染者」ではない…!PCR検査の本当の意味
ウイルス学研究者の定義する「根本的な感染」は「新規の感染者」とは、じつは単なる検査の陽性者
ここ最近の報道では、新型コロナウイルスの「第2波」とも伝えられる現在の流行に関し、8月下旬、「7月末がピークであり、新規の感染者数はゆるやかに減少している」との専門家の見方が示されています。厚生労働省に助言する専門家組織(アドバイザリーボード)の見解です。
その根拠として、「1人の感染者が何人にうつすかを示す実効再生産数は、8月上旬の段階で多くの地域で1を下回っている」ということがあげられ、その結果、「感染は縮小している」との趣旨でした。
たしかに大筋では現在の状況はその見解に近いものにあるとは感じています。しかし、ウイルスを研究してきたものとして、この見解とその報道の仕方には異論があります。
日本で「第2波」がきている根拠として、「検査の陽性者」を「感染者」としてとらえ、報道されていることがほとんどで、これはとてもとても重大な問題です。私の結論から申し上げると、「検査の陽性者」=「感染者」ではありません。

報道機関をはじめ、医師や専門家がこのことを指摘しないことはそれ以上に問題といっていいでしょう。
では、そもそも「検査陽性」とはどのような状態かをまず考えてみましょう。
新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)では、ほぼすべての国での検査はPCR検査によるものがほとんどですので、ここでは「PCR検査で陽性となった」ことの意味から説明します。