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年収100万の貧困家庭で育った私が、「穴あき下着」で過ごした青春時代

貧困家庭の「衣」食住

私は家賃1万5千円の地方の県営住宅、父の年収が100万円という家庭で育った(母もパートタイマーをしていたが、年収は把握できていない)。父は精神障害があり、複数回の事故や病気で体が弱い。そんな状況で、姉を含めた4人で暮らしていた。

物心がついた時から父はアルバイトや障害者雇用を転々とし、どれも長く続かず時折無職になった。それゆえ我が家は慢性的な貧困状態にあった。

幼少期から、“お金がない”ことがデフォルトであり、それを受容して生きてきた。そこに反発する気力は初めからなかったように思う。学習面や人付き合いなど、あらゆる面で選択肢の無い悔しさや、明日の見えないどうしようもない不安を味わってきた。

有り余るエピソードの中から、今回は衣食住の「衣」の部分に絞って、自分の経験を切り取ってみようと思う。

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私の家と友人の家の「違い」

周囲との違いを感じ始めたのは、小学生くらいだろうか。周りの友達は市外にあるイオンなんかで季節ごとに服を新調するらしかった。一方、私は地味な使い古されたお下がりの服。

いつも少し汚れていたのを覚えている。幼いながらにおしゃれに敏感だった私は、毎シーズン入れ替わる友達の服が正直羨ましくて羨ましくて仕方なかった。

友達の家に遊びに言った時のこと。私のお下がりのTシャツが、フックに引っかかって穴が空いてしまったことがあった。すると後日、その友達のお母さんが、お詫びの意味も込めてあたらしい服を買ってプレゼントしてくれたのだ。それは憧れのイオンの子供服売り場にあったカラフルな洋服だった。

新品で可愛い服を着れる、それだけで舞い上がったものだ。普段服を買ってもらうことなどほぼなく、お下がりばかり来ていた私は、友達のお母さんは当たり前に新品の服を他人にプレゼントできる、その事実に心底驚いたものだ。