コロナ感染・外出の石田純一「大バッシング」…人々は何に怒っているのか

「集団いじめ」で事態は何も変わらない
原田 隆之 プロフィール

石田さんのケースも、冷静に考えてみると、繰り返しニュースになるほど目くじら立てるようなものでもない。マスクをしていなかったとか、宴会をしていたということは、たしかにこの時期には不謹慎ではあるかもしれないが、大の大人が大勢寄ってたかって罵るほどの行動ではない。

それを知ってか、週刊誌の記事は、幾分抑え気味に淡々と事実だけを書いているようにみえる。そして、燃料だけ投下して、あとは皆さん勝手に炎上してくださいとばかりに、事の行方を楽しんでいるかのようだ。

燃料を投下する行為も、そしてそれにまんまと乗せられて怒りをぶつける行為も、どちらも醜悪であることは間違いない。

 

攻撃の対象となっているのは、石田さんだけではない。これまでも地方を中心に感染者に対する誹謗中傷が繰り返されているし、帰省しただけで、あるいは店を開けていただけで攻撃の標的となった人もいる。

イギリスの心理学者、グラハム・ウィルソンは、スケープゴート現象を「ダーツ」にたとえている。すなわち、それは大勢が寄ってたかって1人の人物めがけて、多数の矢を投げているようなものなのだ。もっと簡単に言えば、今、日本のあちこちで起きていることは、「集団のいじめ」にほかならない。