コロナ感染・外出の石田純一「大バッシング」…人々は何に怒っているのか

「集団いじめ」で事態は何も変わらない
原田 隆之 プロフィール

人々は何に怒っているのか

この激しいバッシングの様子は、軽率な行為に対する単純な批判というよりは、まさに「スケープゴート」という表現があてはまるように思える。

そこにはまず、怒りや攻撃の標的にされる「か弱き羊」としての個人や集団が存在する。そして、怒れる多数の人々がいる。ここで重要なことは、ベースとして人々の心のなかには漠然とした不安や怒りがあり、それが合理的な方法で解消できないときに、その解消のための手段として、「か弱き羊」に攻撃が向けられているということだ。自分の怒りとは直接関係のない相手に攻撃が向けられているというところに着目する必要がある。

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つまり、人々は石田さんに対して怒っているように見えて、実は内心如何ともしがたい別の何かに怒っているのである。それはいつ終わりがくるともわからないコロナ禍に対してであり、さらには思うように活動できない不自由な毎日であり、さらには経済的な危機に対してである。

しかし、これらの怒りは直接誰にもぶつけることができない。もちろん「真の敵」はウィルスなのであるが、ウィルスに怒りをぶつけたところでどうにもならない。そのため、怒りの矛先を「スケープゴート」に向けるのである。