トリミングサロンでケアしてもらえば終わり?

「トリミングのときに歯のケアを一緒にしてもらえないんですか」
私の動物病院では、トリミングサービスとホテル預かりも行っているのだが、トリミングの予約を受ける際に時々こう聞かれることがある。

詳細は知らないが、トリミングサロンの中には、歯石取り等のデンタルケアを行っているところがあるようだ。しかしトリミング施設では麻酔をかけることができないので、無麻酔で口の中のお手入れをすることになる。これはあまりオススメできない。

なぜなら、犬や猫は人間に比べて歯石がつきやすいからだ。歯石ができるスピードは、人間では20日間かかるのに対し、犬ではたった3日しかかからないという報告もある。つまり、1ヵ月ないしは2ヵ月に1度行くトリミング施設でのデンタルケアだけでは、不十分であるというわけだ。

そもそも飼い主にさえ口周りを触られるのを嫌がる犬も多い。無麻酔での処置は、歯の周囲を傷つけてしまう危険性も高く、犬に痛みと恐怖を与えかねない。また、月に1度程度の無麻酔でのデンタルケアでは、歯周ポケットに入り込んだ汚れまで落とすのは難しいため、歯周病の予防効果も低い。

よって、犬猫のデンタルケアは、家庭で行う毎日のホームケアが大事であり、それに動物病院における定期的なスケーリングを組み合わせるとより万全と言える。

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ホームケアのすすめ

ペットショップやホームセンターに行くと、歯磨きガムや歯磨きシート、飲むだけで口臭がなくなる水やサプリなど、ありとあらゆる商品が売られている。その中で何を選べばいいかお悩みの方も多いだろう。

グッズを選ぶ目安としては、VOHC認定マークを取得しているかどうかが1つのポイントとなる。VOHC認定マークが付いている製品は、米国獣医口腔衛生競技会からオーラルケア製品として効果があり信用できると認定されている。あまりにたくさんある製品の中から何を選べばいいか分からない場合は、このマークの付いている製品を選んでおけば間違いないだろう。

VOHC認定マークを取得しているオーラルケアグッズの一例 写真提供/片川優子

次にどんな種類のものを選べば良いのだろうか。オススメは歯磨きペーストと歯ブラシ、そしてデンタルガムの組み合わせだ。
それぞれの使い方を詳しく見ていこう。