今年1月にオープンしたパークハイアットニセコHANAZONO(著者撮影)

コロナで観光地壊滅のなか…「ニセコ」が相変わらず絶好調のワケ

「億」の物件が売れ続けている

6年連続で地価上昇率が全国一位

新千歳空港に降り立ち、新緑で覆われた北海道の大地を貫く一本道を運転すること2時間。ニセコの中心街であるひらふ坂を目指し進んでいくと、別荘やペンションに飲食店などが増えてにぎやかになってくる。

そのなかでも、一際目立つ建設中の大規模な建物が目に入ってくる。シンガポールの大手不動産開発会社SC Global社による「雪(せつ)ニセコ」の建設現場だ。

建設中のニセコ雪(著者撮影)
 

2021年12月に竣工予定の全190戸の最高級コンドミニアム(ホテルの一室を購入する形の物件)である。既に販売が開始されている。新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るうようになってからも物件は売れており、今年3月にも8億円を超えるペントハウスもアジア系の海外富裕層によって買われたという。

ひらふ地区に拠点を持つ不動産仲介会社は、

「リーマンショックの時と違い、今年3月以降も、投げ売りは無論、売却の動きも殆どみられない。逆に、華僑など海外投資家からは、3月以降もコンスタントに新規の不動産取得への問い合わせが続いており、他社でも成約がいくつかあるようだ。緊急事態宣言が解除された6月以降は、首都圏の富裕層からの問い合わせも増えており、この7月、8月は実際に現地にてアテンドすることも増えてきている

という。

ニセコと言えば、6年連続で路線価上昇率1位の地域を抱えるいま日本でもっともアツい人気観光地の一つであることは周知の通りだ。そんな地域であってもコロナ禍のダメージは大きいのだろう…と想像する人は少なくないかもしれない。観光業への衝撃の大きさは報道され続けているので、そう考えるのも仕方がない。

ところがニセコでは、観光客は減ってはいるものの、現在もあいかわらず高級物件が堅実に売れ続け、多くの人々が行きかう姿を街中で目にすることができる。日本の観光地のなかでも例外的な、その「強さ」の秘密はいったいなんなのだろうか。