古くから日本人の日常に欠かせなかっただけあって、調べれば出る、出る、お茶にまつわることわざや慣用句たち。普段使っている言葉も、初耳の言葉も、あらためて意味を考えてみればおもしろい! お茶を片手に、ぜひひと休みしてください。
お茶の子さいさい
お手軽、簡単にできる様子。「お茶の子」はお茶に添えて出される簡単なお菓子、「さいさい」ははやし言葉。「お茶の子」はお腹にたまらないというたとえから。
へそが茶を沸かす
おかしくて笑わずにいられないこと、ばかばかしくて仕方ないことのたとえ。
お茶を濁す
その場しのぎで取り繕うこと。お茶の作法を知らない人が、お茶を濁らせて抹茶に見えるようにした話が語源とされる。
茶を飲むと色が黒くなる
貴重なお茶を他の人に飲ませたくないという方便。
お茶目
子供っぽい、愛嬌のあるいたずらをすること。また、それを好きな人や、性質のこと。もとは「茶目」で、それを親しみやすくした言葉。
なんなら茶漬け
客の帰りぎわに「なんならお茶漬けでも召し上がっていってください」と言うような、口先だけの親切、心にもないお世辞のこと。
朝茶は福が増す
朝にお茶を飲めば、その日いいことがあるという意味。同じ意味で、今日一日、災いが起きないように朝はお茶を忘れずに飲めという「朝茶に別れるな」の同義語もある。
良い茶の飲み置き
品質のよいお茶は飲んだ後もずっと口の中に旨味や香りが残る。どんなものも優れたものを使ったほうがよいという意味にも。
茶々を入れる
邪魔をする、水をさすこと。悪気はなく、からかうことを主にさす。