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文在寅の大誤算…恐るべき「不動産高騰」に、有効な手が打てない

「奥の手」を使ってみたけれど

ソウルのマンション価格、28.3%上昇

文在寅大統領の支持率が低下している。リアルメータによる世論調査の結果をみると8月第3週の支持率は45.1%であり、不支持率の52.3%を下回っている。支持率が低迷している理由は様々であるが、文在寅政権の不動産政策が失敗した結果、不動産価格が高騰したと批判されていることも大きい。

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文在寅政権となってから確かに不動産価格は上昇している。韓国の不動産価格を示す指標で、月次でデータが入手でき、速報性があるものとして、国民銀行の「住宅価格売買指数」がある。なかでも韓国で一番ポピュラーな住宅であるアパート(日本ではマンションに相当。以下、「マンション」とする)の価格を示すマンション売買価格指数をみると、文在寅政権が発足した2017年5月から2020年7月までの間、全国で7.6%高まっている。

同じ時期の物価上昇率は2.0%であるので、物価と比較して不動産価格が高まっているのは間違いない。しかし、マンション売買価格指数は、朴槿恵政権(2013年2月~2017年3月)では9.8%、李明博政権(2008年2月~2013年2月)では15.9%、廬武鉉政権(2003年2月~2008年2月)では33.8%上昇しており、以前の政権と比較すれば文在寅政権では上昇率は低く抑えられている。

もっとも、韓国全土ではなく、ソウル市に限定したマンション売買価格指数は、文在寅政権では28.3%上昇しており、廬武鉉政権の56.6%ほどではないが、李明博政権の-3.2%、朴槿恵政権の10.1%と比較すると上昇率が高い。不動産価格といえばどうしてもソウルが注目されるので、文在寅政権になって再び地価が上がっていると判断されてもしかたがない状況である。