photo by Gettyimages
# エージェント

いよいよ日本から「仲介業者」たちが消えてなくなるかもしれない…!

双方代理という大きな矛盾

「双方」から手数料をもらえるのは儲かるが……

「代表取締役平社員」(Idea life books刊)という私の著書のタイトルは、先進的なヘッドハンティング企業の代表として活躍している縄文アソシエイツ創業者の古田英明氏がよく使われていた言葉だ。

私もこの言葉に深い感銘を受け、御本人の許可をいただいてタイトルにするとともに、巻末の対談特集のトップにもご登場いただいた。

当時、この本のことを経営者仲間に話すと「おいおい、俺のことか?」という反応が大半であった。要するに、「社長なのに平社員のような雑用もしなければいけない」自分たちのことを揶揄されていると思われたのだ。

もちろん、それは全く逆である。この言葉が意味するのは「平社員であるけれども社長のように大局的な視点を持って働く」意欲の高い優秀な社員を意味するのであり、古田氏が求める人材もそのような人々だと思う。

その古田氏と色々な分野のお話をさせていただく中で、問題が起こる可能性を指摘されてなるほどと思ったのが「双方代理」である。双方代理とは、例えば売り手と買い手という利害が対立する双方の代理人を1人(1社)で兼務するということである。

日本では、「丸く収める」ことを尊ぶし、決して悪いことではない。売り手と買い手の利害の対立を1人の人間が調整することに合理的な部分があるのも確かだ。

photo by Gettyimages
 

しかし、権利の主張がぶつかり合う米国流で考えれば、利害が対立する双方の代理人を同じ人間が務めるのは「いかがなものか?」ということになる。

いったいどちらがいいのか? それ以来4半世紀近くにわたって考察してきた私の考えは次の通りである。