アパレル業界、いよいよ「販売員」の「使い捨て」がヒドいことになってきた…!

販売員が生き残る方法も…ある
小島 健輔 プロフィール

アパレル販売員の「リアルな年収」は270〜310万円

販売員の給与水準を決めるのは「一人当たり売上」だ。最も高いのが国内ユニクロ直営店の3119.2万円で、次いでユナイテッドアローズ直営店の3075.4万円(コロナ前の19年3月期は3430.9万円とユニクロより高かった)が続く。

良品計画国内直営店はやや低く2617.2万円、中堅チェーンも含むSPACリテイラーメンバー平均(当社クライアント19年6月集計、アパレルチェーンの平均的水準と見て良い)は2256.0万円とさらに低いが、郊外SC店舗主体のカジュアルチェーンは1800万円を下回る。

販売員一人当たり売上は商品単価に比例するから、低価格チェーンほど低く、高価格ブランド店では4000万円以上も珍しくない。低価格チェーンでは、ユニクロのように大型化・セルフ化して一人当たり売上を高めないと生産性が上がらない。

「一人当たり売上高」が高いユニクロ photo/gettyimages
 

各社の売上対比人件費率から一人当たり人件費(店長や本部要員も含む)を算出すると、ユナイテッドアローズ直営店が489.0万円と突出して高く、国内ユニクロ直営店は386.8万円、良品計画直営店は384.3万円と大差ない。

国内ユニクロ直営店は平均955平米の店舗を30.98人で運営しているから推定12.4%の人件費率でも、良品計画直営店は同812平米の店舗を21.90人で運営しているから11.4%の人件費率でも380万円以上を払えるが、平均240平米の店舗を9.4人で運営するSPACリテイラーメンバーは340万円ほどしか払えない計算になる。

この金額は年間に企業が負担する一人当たり人件費であって通勤交通費や社会保険料など福利厚生費も含んでおり、販売員に支払われる給与はほぼ8掛けになる。ならば、国内ユニクロ直営店は309.5万円、良品計画直営店は307.5万円で、SPACリテイラーメンバー平均は272万円になり、ユナイテッドアローズでも391万円にとどまる計算だ。