# 飲食店

なぜ、私は「好立地のラーメン店」で1000万円の損失を出したのか

元レスラーの店主が当時を振り返る
松永 光弘 プロフィール

なぜラーメン店は失敗したのか

行列店と同じ味、しかも立地は『ミスターデンジャー』とは違い、JR亀戸駅前という好立地。どこからどう考えても成功する臭いしかしないではないか。

Photo by iStock

ところが客足はなかなか伸びなかった。

そこで指摘されたのが「松永さん、自分で店に出ないとダメだよ」ということ。コンサルタントの試算によると、私が店に出れば月30万円は利益が出るようになる、と言われた(それでもステーキ店の10分の1以下であるが……)。

そう、あれだけこだわっていた「毎日、自分が店に出る」を守れていなかったのだ。

いや、守れるはずなんてないのだ。

基本、私は『ミスターデンジャー』で肉を仕込み、ステーキを焼いているわけで、同日同時刻にラーメン屋の厨房に立つことは物理的に不可能なのだ。

それでもなんとかしようと昼間はラーメン屋、夜はステーキ屋とはしごをして働いていたが、もはや焼け石に水だった。

そして、もうひとつ、ハッとさせられることがあった。

ステーキ店をやりながら心がけてきたのは、「私と妻の2人で3人分以上は働こう」ということである。

 

ラーメン屋に行けないということは、その3人分の働き手を雇わなくてはいけないわけで、その人件費だけでもかなりの額になってしまう。

これはもうラーメン屋がなぜダメだったのか、というよりも、なぜ『ミスターデンジャー』はうまくいったのか、という話になってくる。