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開業資金が追加で500万円必要!? 元レスラーが見た「飲食店経営」地獄

危機を救った「ある行動」とは
今年でオープンから24年目を迎えたステーキハウス「ミスターデンジャー」。行列が絶えないこの人気店を経営するのは、著書『オープンから24年目を迎える人気ステーキ店が味わった デスマッチよりも危険な飲食店経営の真実』(ワニブックス)を刊行した、元プロレスラーの松永光弘氏だ。開業前からトラブル続出だったという同店。その危機を救ったのは、松永氏の「プロレスラーらしからぬ行動」だった。本人に当時を振り返ってもらった。

このままでは店が開けない!

ステーキ店をオープンしようと決めたとき、いったいどれぐらいの開業資金が必要なのか、と知人に聞いてみた。

「おそらく300万円から350万円あれば大丈夫だよ」

このひとことが大きかった。なぜなら私がプロレスラー時代に蓄えた貯金が、ちょうど350万円だったからだ。

たったそれだけ? と言われるかもしれないが、新日本プロレスや全日本プロレスといった地上波で毎週、テレビ中継されているメジャー団体とは違い、俗に“インディーズ”と呼ばれる小さな団体でファイトしていた身(しかも最初の数年間は風呂なしアパートに住む極貧生活だった)としては、これでもがんばって貯めたほうだ。

それに私自身、とても貧しい家庭環境で育ったため、そのあたりの金銭感覚はちょっとおかしかったのかもしれない。350万は私にとって、とんでもない大金だった。

いまとなっては恐ろしい話だが、その大金、というか全財産をうまくいくかどうかわからないステーキ店にすべて突っこもうとしていたのだ。

もし、早々に失敗していたら……無知とは本当に怖い。

しかし、その前に大問題が生じる。

 

350万円あれば足りる、と言われていた開業に必要とされる資金がいざフタを開けてみたら、なぜか800万円になってしまっていたのだ!

当時はわからなかったけれども、まぁ、足元を見られたのだろう。