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「コロナは陰謀論」「ただの風邪」世界中で起こる一大騒動の正体

何かの仕業にすれば納得できる?

「反ニューノーマル」を呼びかける人々

「新型ウイルスはフェイクだ」「コロナはただの風邪」「パンデミックは政府とメディアが仕組んだもの」――このようなフレーズで「反ニューノーマル」を呼びかける動きが世界各国に飛び火しています。

日本では先日、「クラスターフェス」と称される「あえて密になる」イベントが開催され、山手線にノーマスクの集団が乗り込むなどしてアピールを行ない、Twitterを中心に炎上騒動に発展しました。

もちろん長期にわたる自粛疲れの反動といえる面がありますが、「ウイルスの存在を虚構」と捉えてニューノーマルを嘲笑う態度には、単なる「自然現象」に「人為的操作」を見い出そうとする心性が潜んでいます。

しかもこれは、コロナ禍が始まって以降、広まっている自然災害を人類に対する天罰のようなものと解釈する「天譴(てんけん)論」と非常に良く似ているのです。

両者に共通しているのは、「コロナ禍が何者かの意志によって作り出されたもの」であり、「わたしたちが知ることができない目的が隠されている」というある種の被害妄想なのです。

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「でっちあげ」「最大の陰謀論」…

英BBCは今年4月、アメリカで起こった反ロックダウンデモについて、「封鎖すべきじゃなかったんだ。でっちあげなんだから」「政府は新型ウイルスを利用して感染者数を水増ししていると思います」などという参加者の声を取り上げました(*1「『ウイルスはフェイクだ!』 米国で経済再開求めるデモ相次ぐ」2020年4月22日、BBC)。

欧州でもこのような現象が少しずつ先鋭化しており、8月にドイツで開催された「新型ウイルス対策の制限措置に抗議する『自由の日』と名付けられた大規模なデモ」には、極右から極左団体、陰謀論者など約2万人が参加したと報じており、「そのほとんどが鼻と口を覆うものを着用しておらず、同国で義務付けられている1.5メートル以上のソーシャル・ディスタンシングも守っていなかった」としています。デモ隊は「私たちが第2波だ」と叫びながら集結し、「新型ウイルスの流行は『最大の陰謀論』だと主張した」のです(*2「コロナ対策に抗議、デモで警察官約45人負傷 独ベルリン」2020年8月3日、AFP)。