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「コロナうつ」に陥らないために「心の免疫力」を高める方法

日光、運動、肉食は足りていますか?
現在、医療関係者の3割が「このままでは自分はうつになるのでは」と精神的に不安を感じているといいます。また、明るいニュースの少ない状況下で、一般国民のかなりの人が不安を感じてブルーになっているとのデータもあります。新型コロナ禍でのブルーな気分を深刻なうつ病に悪化させないために、『「コロナうつ」かな? そのブルーを鬱にしないで』の著者で精神科医の和田秀樹氏が「心の免疫力」を高める方法をアドバイスします――。

「新しい生活」の弊害

関西を代表する女性タレントと言えば、上沼恵美子さんだろうが、その上沼さんが25年続けた人気番組『怪傑えみちゃんねる』がいきなり終了することになった。

東京のキー局でネットされていない(MXテレビでON AIRされているようだが)こともあって、出張の時などにたまに見るが、私の知る大阪的な笑いのセンスのあるトーク番組で、好きな番組の一つだった。

関西のバラエティ番組は総じて右傾化がひどく、ヘイト的な発言が本音トークのように言われているが、関西人の私に言わせてもらうと、それは関西的でない。弱者に寄り添い、権力に媚びないのが関西的だと私は信じている。

そういう点でも、東京に出ていかないことを信条にされている上沼さんは大ファンなので、素直に残念に思った。

さて、あえてこの話題を出したのは、上沼さんが出演するラジオ番組で、自らが「コロナうつ」であることを認め、引退をほのめかすような発言をしているからだ。

上沼さんの精神状態は私が勝手に推測すべきではないが、精神科医の立場として、コロナうつはさまざまな危険をはらんでいるし、おそらくはじわじわと蔓延するだろうと推定している。

残念ながら、日本のコロナ対策を主導しているのも、あるいはテレビのコメンテーターとしてコロナ対策を論じているのも、ほとんどが感染症学者たちである。彼らはふだん人間相手の臨床も行っていない。人体実験が許されないこともあって、動物相手の実験をやっている学者たちが、人間の「こころ」を無視した対策をすすめているのだ。

一方、副作用的に生じる経済的な弊害に対しては、「GO TO TRAVEL」を東京以外で継続したり、緊急事態宣言の再発動をためらったりと、政府もさまざまな対応をしている。

しかしながら、熱中症の危険があるときはマスクをはずしていいという以外、コロナの弊害対策はほとんど示されていない。

 

たとえば、高齢者の場合、家に引きこもり、歩行や運動をしていなければ、簡単に歩行困難やロコモティブ・シンドローム、あるいはサルコベニアになってしまうのだが、そのために室内でできる運動や、人の少ない時間帯の散歩を推奨するなどはしていない。