出べそ手術、へそ格差、へそ責め愛好家……へそは実に奥深い

あなたの知らない「へそ学」の世界(2)
岡田 忠雄 プロフィール

へそ出しルックは今やへそ出しファッションとして、若い世代に受け入れられています。見せなくては分からないへそなのに、相手にとって意外な部分を褒めてほしくて自分のへそを見せたくなる女性の心理は、アンビバレンス心理(両価感情)であり小悪魔的でもあります。

 

へそを見ると踊り出したくなる

行動心理として、女性は何歳までへそ出しファッションをするのでしょう。

アクション歌謡「どうにもとまらない」を過激な振り付けとへそ出しで歌う山本リンダさん(当時21歳)の鮮烈さは、まさにTV画面にくぎ付けにさせるほどでした。

また、私はトルコでの国際学会でベリーダンスを始めて眼前で見たのですが、へそ出しで踊る女性の高揚感はとても魅力的で思わず自分も踊り始めてしまいそうでした。へそは人の行動を誘発する巧みな臓器でもあります。

ベリーダンスを見ていると、自然とへそに目が行きます(photo by iStock)

社会心理学では「好きだから見る」よりは「見るから好きになる」という因果関係の単純接触効果です。ベリーダンスもしかりでしょうか。

へそに関する世界文化として、ムスリム女性は、「女性は美しい部分は隠すように」(コーラン)の教えから、公共の場で素肌、ボディライン、髪を出すことを禁じられています。イスラム教国ではへそ出しはタブーなのです。

女子大生に「今、へそ出しルックはできますか」と聞いてみました。すると8人(13.1%)ができるといい、早い人では小学校3年生のときにへそ出しルックを初めて経験し、その人は日頃から入浴時にへそを洗っていました。

へそ出しをする理由としてはかっこいいが14人(33%)、芸能人に憧れて2人(3.3%)、異性にみてほしいが1人(複数回答)と、外見上のかっこよさを求めてへそ出しファッションをしていることが特徴でした。

一方、へそピアス(人工へそ)はどうでしょうか。実際にへそピアスの経験がある人はいなかったのですが、へそピアスを入れることはかっこよさに関係すると挙げている人が2名いました。

女子大生はへそのかっこよさを補完するものとしてへそピアスをイメージしているのかもしれません。

 

体の何が性的アピールに?

女性としては、体の何が性的アピールにつながるのでしょうか、15歳以上の女性に行った調査があります(王谷光一、日美外会誌、1983)。

そのアンケート項目は、美容外科への関心、目、鼻、シワ、胸、プロポーション、輪郭、ホクロ、脱毛、ソバカス、シミ、ニキビ、ワキガ(腋臭臭)、性器、傷痕、口唇などに対して、気になるか、関心があるか、手術を受けてみたいか、などです。

その結果、「美容外科に関心がある」のは、各年齢とも80%前後でしたが、実際に「美容外科的処置を受けてみたい」と思っている者の割合は、他の年齢(最高は50歳で約60%)と比較して15歳頃の年齢(約40%)では低かったのです。