物語はいよいよ佳境へ

綾野剛(38)と星野源(39)がダブル主演している連続ドラマ『MIU404』(TBS、金曜午後10時)が終盤に入った。

第4機動捜査隊に所属する伊吹藍(綾野)と志摩一未(星野)のコンビは毎回違った事件に取り組んできた。ただし、このドラマは『相棒』(テレビ朝日)のような単発方式とは違い、1話ずつ犯人逮捕を目指す一方で、通底するストーリーが別個にある。共通テーマも存在する。ご覧になっている方ならご存じの通りである。通底するストーリーはいよいよ佳境に入る。

TBS『MIU404』HPより

まず2人がこれまでに立ち向かった事件を簡単に振り返りたい。社会病理が投影された事件が大半だ。

■第1話 悪質な煽り運転
■第2話 ハウスクリーニング会社での上司殺し。上司はパワハラ常習犯だった
■第3話 先輩部員の非行によって、学校側から解散させられた陸上部の元部員たちが、イタズラ110番を繰り返す。うち1人は逃走したまま
■第4話 ヤクザに騙されて、闇カジノで大金を巻き上げられ、おまけに前科が付いた女が、ヤクザが経営するフロント企業から1億円を横領。最後はヤクザに殺される
■第5話 コンビニ強盗が同時多発。犯人の大半は低賃金で働く外国人の元技能実習生だったが、首謀者は日本人
■第6話 志摩が「相棒殺し」の誹りを受けていることを知った伊吹が真相を調べる
■第7話 トランクルームで潜伏生活を送っていた強盗傷害犯が共犯者を殺害する
■第8話 伊吹の恩人である元刑事・蒲郡(小日向文世、66)が、妻を殺した犯人を殺害する

教養に欠け、本能のままに行動する伊吹に対し、志摩は常に冷静沈着で理性的。タイプが全く違う2人の関係は当初、トゲトゲしかった。この初期設定は刑事ドラマのバディ物で古くからあるものの、その溝が埋められてゆく過程が新鮮だった。

志摩は6年前、花形部署の本庁捜査1課にいた。片や伊吹が所属していたのは左遷先の奥多摩署。志摩の当時の相棒は若手の香坂(村上虹郎、23)で、2人は薬物を使った連続殺人を追っていた。

だが、功を焦った香坂は証拠を捏造してしまう。それを知った志摩は「なんで、こんなことをしたんだ」と理詰めで責め立てる。追い込まれた香坂は辞表を書いたあと、自宅ビルから転落死した。