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話題作「梨泰院クラス」、韓国と日本の評価はなぜ分かれたのか?

本当に「共感」したのは誰か
ペ・リョソン プロフィール

日本の若者に与えた印象

ドラマのレビューやSNSでの反響を見る限り、韓国よりも日本の方が「梨泰院クラス」を高く評価している思える。映画情報サービス「Filmarks」によると、日本人によるレビューは5点中4.2で、韓国での評価3.3より極めて高い。

日本の視聴者たちが残したコメントには、「ジェンダーに関する話題は未だに触れづらいという印象があり悲しかった」や「孤児院育ちと奴隷根性、前科持ち、性自認、国籍とアイデンティティなどそれぞれ背景を持ち、障害を乗り越えていく姿は印象的だった」や「半沢直樹を思い出した」などがあった。

20代の視聴者の中には、ドラマに登場する若い世代が人生と仕事に懸命に生きる姿に感動したという共感の声もあった。

メインキャストたちが、それぞれ韓国社会で生きながら抱える悩みを通して成長する姿に、面白さがあったのだろう。また、パク・セロイの揺るぎない「復讐」という信念と生き様も、日本社会を懸命に生きる若者の心に刺さったと思われる。

様々な側面で評価された「梨泰院クラス」だが、日本の若者にとって印象的だったのは人種差別とジェンダーのように思える。日本でも多様性が重要視されている今だからこそ、このふたつの話題が多くの視聴者に響き、考えるきっかけをもたらしたのではないだろうか。

 

韓国人は「共感」できたか?

韓国と日本、ネット上でなぜ評価がわかれたのだろうか。

韓国の友人も、はじめはネットで低評価であることに驚いたが、納得する部分もあったそうだ。

「評価のコメントを見ると、内容よりも展開に不満があるように思える。あとはハイスペックなヒロインが男性に人生を捧げることに共感できないという女性の声もある

韓国人は『共感できる作品』がとにかく好きだ。韓国の一部女性からすると、好きな男のために盲目に全てを捧げる部分にいまいち共感できなかったのではないだろうか。

また、ドラマの主人公パク・セロイの場合、視聴者が彼に共感できる部分が少なかったと思う。愛の不時着とは違って、ラブストーリーがメインではなく、どちらかというと彼の信念や、仲間たちと這い上がるところがドラマの大部分だった。

彼のような苦しい境遇を、ほとんどの韓国人が経験したことがないため、彼の行動の動機や考えに、共感しにくかったのだと思う。その結果、内容は良くても、どうしてもシナリオのクオリティに目がいってしまったのだと思う」

本ドラマでも出てくる言葉だが、韓国人の特徴は「情が厚い」ところだ。その分、ドラマや映画において実体験と重なった場合は、感情移入しやすく作品に夢中になりやすいと考える。