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北海道の固有動物が壊滅の危機!? 動物写真家が憂うアライグマ問題

フクロウやモモンガも被害に
佐藤 圭 プロフィール

なんでも食べて、器用で怪力、天敵もいない!

まず、アライグマの厄介さを知るために、彼らの特徴をおさえておきましょう。

アライグマは雑食性で、なんでも食べます。ネズミやリスなどの小型の哺乳類(死体ならイノシシやシカも)、カメやトカゲ、ヘビなどの爬虫類とその卵、カエルやサンショウウオなどの両生類、鳥類とその卵、コイやナマズ、ウナギ、マスなどの魚類、ほとんどの昆虫類、エビやカニなどの甲殻類、そして果実や野菜、穀物類と、人間並みの雑食で、食欲も旺盛です。なんでも食べられるというのは、繁殖し生き残るためにはとても有利です。

もうひとつの特徴は、とても器用なこと。前肢の指が長く、人間の手のようになっていて、上手にものをつかむことができます。しかも握力が強いんです。だから、木登りも得意だし、水中の魚も狩ることができます。トウモロコシの皮を上手にむくことができるし、硬いカボチャの皮に怪力で穴を開け、柔らかい中身だけを食べることもできます。この前肢の器用さが、体格が似通って生活圏も重なるキツネやタヌキ、イタチなどとは大きく異なる特徴で、アライグマが彼らより圧倒的に有利な点です。

キツネやタヌキ、犬、猫と違い、人の手のような前肢のおかげで、木登りは大の得意

そして、繁殖力が強く(春に年1回、3~6頭の子を産む)、日本には天敵(肉食の大型哺乳類)がいないので、どんどん数を増やすことができます。

そんなアライグマによって、今北海道で何が起こっているのか。