photo by iStock

生活習慣に気をつけるだけで、がんのリスクは43%も減少する!

『がんと闘う病院』に教わるがん予防法
「がんと感染症」に重点を置き、高度で専門的な医療を提供している駒込病院。東京都がん診療連携拠点病院として、東京都のがん診療のまとめ役を担うほか、がんゲノム医療拠点病院として最先端のゲノム医療に取り組むなど、日本のがん医療を牽引している。

その駒込病院で、がん診療の最前線に立つ医師たちが書き下ろした『がんと闘う病院 都立駒込病院の挑戦』は、患者さんに知ってほしいがんについての基礎知識がわかりやすくまとめられている。今回は、その中から、知っておきたいがんの予防法をお届けします。

生活習慣と生活環境の改善

がんの予防は、一次予防と二次予防に大別されます。

生活習慣などの改善と、リスクとなる感染症を予防することで、がんの発症を防ぐのが一次予防、がん検診で、がんを早期発見するのが二次予防です。

まずは、一次予防によるがん予防について見ていきましょう。

「バランスの良い食生活」「適度な運動」「適正な体重の維持」「節酒」「禁煙」の5つの生活習慣に留意することで、がんになるリスクは、男性で約43%、女性で約37%低くなるといわれています。

ウイルスや細菌の感染も、がんを引き起こす可能性がありますので、その感染予防や治療について正しい知識を持つことも、がん予防につながります。

 

がんを引き起こす生活習慣

がんを引き起こす因子としては、①過剰な飲酒、②喫煙・受動喫煙、③運動習慣のないこと、④肥満や痩せ、⑤野菜や果物の摂取不足、⑥塩分の過剰摂取などが知られています。

がんを防ぐには、これらの因子を排除するよう、日頃から適正な生活習慣や食事摂取を意識することが大切です。

①飲酒について

国立がん研究センターの「日本人のためのがん予防法」によると、飲酒するならば、一日あたりアルコール量に換算して約23g程度までを上限の目標としています。

これは日本酒なら1合、ビールなら大瓶1本(633ml)、350ml缶だと2本弱、焼酎や泡盛なら3分の2合程度、ウイスキーやブランデーならダブル1杯(60ml)、ワインならボトル3分の1本(約250ml)程度になります。

お酒は少量に(photo by iStock)

②喫煙と受動喫煙について

喫煙は、肺がん、胃がん、食道がん、膵がん、肝臓がんなどの発症との関連が明らかになっており、がん発症の要因となる生活習慣の一つです。

また、受動喫煙のある人はない人に比べて、肺がんを発症する危険が1.3倍になることが報告されています。さらに、受動喫煙による死亡者数が、肺がんで約2500名にのぼることが2016年に厚生労働省から報告されています。

③運動習慣について

がんを予防するには、一日30分以上の運動を週2回以上、継続的に実施することが大切です。

④適正な体重について

肥満や痩せなどなく、適正な体重を維持することも、がんの予防には大切です。

適正な体重の基準は、BMI(Body Mass Index, 体格指数ともいい、体重㎏ ÷ (身長m)2で算出します)がその指標に用いられることが多く、中高年期では、男性21〜27、女性21〜25が適正な体重とされています。