SNSで論争の「ペット用マスク」

コロナ感染拡大とともに、SNSでは、#ペット用マスク #犬用マスクといったハッシュタグが登場している。人間のマスクに似せた布製の製品からアヒル口のようなもの、かなりハードに鼻と口を猿轡のように覆ものなど、いろいろな種類を見かける。

もともと、鼻と口を覆うアヒル口タイプのものは、以前から無駄吠えや噛みぐせ予防などで販売されていたが、ペットへの新型コロナウイルス感染を心配する飼い主から「ペット用マスク」の問い合わせが増え、ネット販売などでは需要が伸びているというのだ。中には、ペット用の手作りマスクの型紙をネットであげている人もいる。

このペットマスクの盛り上がりに、
「危なすぎる! 絶対、絶対つけさせないで」
「口を開け舌を出して温度調整している犬にとって口を塞がれることは、非常に危険。呼吸困難の危険がある」
「ただですら暑いのにこんなの付けて散歩したら、虐待だと思う」

といった「ペットマスク反対派」の声が数多く上がっているのだ。

2月末に香港で犬の感染がニュースになると中国では犬にもマスクをする人が現れた……。photo/Getty Images

しかし、感染を心配する下記のような声もある。

「そうは言っても、愛犬を感染させたくない」
「散歩中に感染するかもと思ったらマスク着用しなくてはと思ってしまう」
「どうすればペットに感染しないのか、よくわからないから心配」
「犬猫も手洗い的なケアをすべきなのか、情報がなくて困る」

2匹の猫と暮らす友人も
「人間の場合は、とりあえず厚生労働省や新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解が頻繁に出てくる。それでもよくわからないことが多いけど、動物のこととなると、どこで調べればいいかがよくわからない。テレビやネットで情報は拾えても、正しい情報なのかがよくわからない。ペットと暮らしている人にとって、動物が感染するのかしないのかは、切実な問題。きちんとした情報を知りたい」というのだ。

特に8月4日、日本で犬がコロナ「陽性」となったことがニュースで話題になり、ペットへの感染が心配になっている人が増えている。

犬や猫にも、「コロナウイルス」と名前が付くウイルスが存在する。なかでも、猫コロナウイルス(Feline coronavirus: FCoV)は、猫伝染性腹膜炎(FIP)という重篤な疾患を起こすことがある。猫にかかって欲しくない疾患のひとつだ。私も猫飼いなので、FIPはとても怖い。が、猫コロナウイルスと新型コロナウイルスは別のものだ。なので、いっしょに考えて、恐ることはない。

では、実際にペットの新型コロナウイルスの感染の現状はどうなのか? ペットにも対策をするべきなのか? ペット用マスクの是非含め、ペットと暮らしている人は何に気をつけるべきなのかをレポートしよう。