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# マネジメント

リクシル、大戸屋…「内紛できる」企業は、もはや「うらやましい」時代になった

今のうちに解決できないと会社は潰れる

どう見ても「余裕がある」企業

以前はリクシルグループ、ユーシン、ワークスAP、ロッテグループ、大塚家具やライザップ、最近では大戸屋など、御家騒動とも呼ばれる経営陣の内紛や株主との対立が話題になった有名企業があります。

大きく話題にはならなくとも、不健全な派閥争いなどに腐心する大企業や中小企業を数えたら日本中に山ほどあるでしょう。3人集まれば文殊の知恵が出ますが、権力闘争やいざこざも起こるのが人間社会です。

著者がこうした内紛の話を聞くと、率直な感想は「羨ましいなあ」「恵まれているなあ」というところです。社会に提供している商品・サービスの競争力、市場規模、規制などの特殊要因によって生み出せる力に、内部要因のプラスマイナスを足したり掛けたりした力が結果的に会社の業績となって現れます。

ヤマダ電機の子会社化した大塚家具
 

会社の中身がグダグダでも、会社の持つ既得権益に強大な力があればなんてことはありません。これは大企業だけでなく、残存者利益を取っているような中小企業でも見かける現象です。

逆にどれだけ素晴らしい人材が頑張っていても、戦っている土俵が悪ければ儲かりません。たとえば、長らく「ゼネコン不況」だの「建設崩壊」だのと言われた時代がありましたが、ゼネコンの社員の質が悪いわけでもなんでもありませんでした。

そんなことは当たり前だと思うかもしれませんが、内紛をしている当事者は意外に認識していないものです。自分たちが恵まれた環境にいるからこそできることだということに気づかないどころか、自分たち社内の敵を頑張って倒しているからこそ良い会社になっているんだと本気で思っています。

大企業が社内ベンチャーから子会社化して何か新しいことを始めようとしてもほとんどがダメになってしまうのは、条件反射的な思考回路として内向きの目線から権力闘争に発展するなど、出向者が数人いるだけの集団でも思惑が入り乱れがちであることが一因になります。

内向き目線は親会社のサラリーマンだからこそできたお遊戯であって、市場とガチンコ勝負をしなければいけない環境では本来そんなことやっている暇はありません。