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# 野球

「自分は評価されてない」と悩む選手に、野村克也氏がかけた言葉

君は、誰の評価のなかで生きるのか?
今年2月に逝去した、球史に残る名将・野村克也氏。『「問いかけ」からすべてはじまる』は、亡くなる6日前に収録されたインタビューを書籍化したものだ。この本で野村氏は、処遇に不満を持つ選手に「君は自己評価のなかで生きているのか、それとも他者からの評価のなかで生きているのか?」と問いかけていたと振り返る。マネジメントに悩むビジネスパーソン必読の本書から、不満をつのらせる部下・後輩への対応法をご紹介しよう。

選手の心を動かしたこの一言

どのような組織であっても、何人か人が集まれば、自分の処遇に対して不満をもつものが必ず出てくる。これは、けっして避けられないことでもある。なぜなら、人は自己愛を前提に生きるものだからだ。

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必然的に自分への評価は甘くなる。そのため、上司からの評価との間には、必ずギャップが生まれる。「俺はこんなにやっているのに、認めてくれない」、「俺は正当に評価されていない」と不満に思ってしまうのだ。

これは、プロ野球の世界においても同じことである。「俺はこんなに結果を出しているのに、使ってもらえない」などと、起用法について不満をもつ選手も多い。

私はそういった不満をもつ選手には、

「君は自己評価のなかで生きているのか、それとも他者からの評価のなかで生きているのか?」

と問うていた。

 

人間とは、自己評価のなかで生きているのではない。他者からの評価のなかで生きているのが現実である。

たとえば、バッティングの調子が上がってきていて、それなりに結果を残している選手がいたとしよう。その選手は、「結果を出しているのに、試合で使ってくれない」と不満を募らせている。