8月27日 インドネシア・クラカタウで大規模な噴火(1883年)

科学 今日はこんな日

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"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1883年の今日、インドネシアのクラカタウで史上最大規模の噴火が発生しました。

 

クラカタウはもともとジャワ島とスマトラ島の間に浮かぶ3つの島の総称でしたが、この噴火によって最も大きかったクラカタウ島の3分の2が吹き飛んでしまいました。噴火で形成された海底カルデラが1927年に再び噴火を起こしアナック・クラカタウ(「クラカタウの子供」の意)という火山島を生み出したため、現在、クラカタウは4つの島からなります。

クラカタウの噴火の模様を写した写真 Photo by Getty Images

1883年の噴火の音も非常に大きなもので、5000kmも離れたインド洋の島・ロドリゲス島でも「銃砲のような音が聞こえた」という記録が残っています。噴煙は高度27kmの成層圏まで到達し、噴火によって発生した津波の高さは30mにもなったといわれています。この噴火による犠牲者は、最終的に3万6000人にも上ります。

深刻な被害の模様は、19世紀半ばに敷設された海底ケーブルによってすぐさま世界に伝えられました。これによって世界の人々は、身近に起こる冷夏といった異常気象の原因を知ることができました。冷夏は作物の不作をもたらし、当時植民地であったインドネシアでは、オランダ人の無理な取り立てに怒った現地住民の反乱につながりました。

クラカタウの噴火の日に見られた異様な空模様は、芸術家にもインスピレーションを与えました。ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクの名画『叫び』は、背景の空が血を吐いたような赤色で不気味に塗りたくられています。この表現は、クラカタウの噴火による真っ赤な夕焼けに影響されたともいわれているのです。

ムンクの『叫び』の夕焼けは、噴火がなければ生まれなかったのかも Photo by Getty Images