豊肥本線キハ200系(筆者撮影)

五能線に伯備線…ローカル線で行く日本全国「絶景」の旅がエモすぎる

北は宗谷本線から、南は豊肥本線まで

日本最北のローカル線

広大な北海道の北の最果て、稚内に向かう宗谷本線という路線がある。地図を開いて路線図を眺めてみよう。旭川からひたすら北へと向かう線が1本見えるはずだ。周りに他の路線は存在せず、孤高の鉄路のようだ。

その宗谷本線に「抜海(ばっかい)」という駅がある。稚内市にあり、最北の無人駅として紹介されることも多い。1924年(大正13年)開業、築100年近い駅舎は風情がある。

稚内駅で出発を待つ宗谷本線の列車(筆者撮影)
北の果てにある稚内駅(筆者撮影)
日本最北端の線路(筆者撮影)
抜海駅の築100年近い駅舎(筆者撮影)
 

「バッカイ」はもともとアイヌ語だが、漢字の当て方がいい。遠くまで続く青い海を見渡す緑の原野を連想するし、実際そのような場所にある。30年以上前、学生時代に北海道を旅したとき駅名に惹かれてホームに降り立った。駅舎の姿は今でも変わらず、再訪する度に当時の記憶が蘇る。

現在この抜海駅の廃止が取り沙汰されていて、先日行われた住民説明会もニュースで取り上げられた。この、宗谷本線の名寄以北は、平成28年11月18日、JR北海道が発表した「当社単独では維持することが困難な線区」の一部に挙げられたのだ。

昨年12月、稚内から名寄行きの普通列車に乗ったが、豊富駅から音威子府駅までの約2時間、乗客は私1人だった。厳しい経営状況だと実感した。

貸し切り状態の宗谷本線 普通列車(筆者撮影)
宗谷本線から見た夏空(筆者撮影)

日本全国には同じような魅力的なローカル路線や駅が多数あるが、コロナ禍でますます経営が危機的なところも多い。実際に乗車して応援することは難しくとも、いくつか紹介してみたい。

日本海の絶景を楽しめる五能線

秋田県の東能代駅と青森県の川部駅を結ぶ147.2kmの路線である。荒涼とした海岸の岩々に打ち寄せる波濤、世界遺産の白神山地など、風光明媚かつ圧巻な景色がこれでもかと続く。

弘前駅で出発を待つ五能線(筆者撮影)

初めての方であれば土休日を中心に運行される観光列車「リゾートしらかみ」がオススメだ。

新幹線の秋田駅、新青森駅から乗車でき、車内では津軽三味線や津軽弁の語り部、伝統人形芝居などを楽しめるし、200年以上前の地震で隆起した奇岩が約12kmも続く景勝地、千畳敷駅では見学のため少し長く停車してくれる。