「帰宅したら即、フロ」は正解?「家庭内感染」どうすれば防げるのか

今、いちばん危ないのは家の中
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洗濯機ではうつらない

では、家庭内感染を防ぐためには、どうすればいいか、具体的に考えてみよう。
家に入るときに必ず触れる玄関のドアノブは要注意だ。最も接触機会が多く、ウイルスが付着しやすい場所なのだ。

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ドアノブのような金属面は、ウイルスが長時間生存するにはうってつけの場所だ。たとえばインフルエンザウイルスの場合、タオルのような凹凸のある表面に残るのは8~12時間、ツルツルとした表面だと24~48時間も残存する。

除菌ティッシュなどを用意して、ドアノブを拭いてから入るのがベストだ。もしくは、中に入ったらすぐに手を洗って、ドアノブを消毒する。

家に入るときも注意が必要だ。冒頭の豊島家のように、衣服や荷物に気をつかうのは正しい考え方だと語るのは帝京大学大学院公衆衛生学研究科教授の高橋謙造氏だ。

「外に持ち出した荷物やカバンは、まず玄関に置いたままにして、消毒したほうがいい。帰宅後はすぐシャワーを浴びる。ウイルスは布の上でも長時間残るので、脱いだ服はすぐ洗濯したほうがいいでしょう」

豊島さんの帰宅は夜遅いため、次の日に洗濯することが多い。だから、脱衣所で脱いだ服はビニール袋に入れて縛っておく。

そして「あなたの服のウイルスがうつるから」と、妻や子供のものとは別に、豊島さんの服のためだけに洗濯機を回すのだ。少しでも感染リスクをおさえるためだという。だが、この考えは間違いだ。

「感染者の衣類と一緒に洗濯をして、感染が広がったケースは世界で一つもありません。大量の水と洗剤で洗われるので、一緒に入れても大丈夫です」(前出・矢野氏)

脱衣所や洗面所は、浴室よりも注意が必要だ。バスタオルだけではなく、手を拭くタオルや顔を拭くタオルは、ひとりひとり分けて使いたい。

家族の歯ブラシも距離を置いて保管したほうがいい。まとめて立てておくと接触して、ウイルスが移動してしまう。