支持率が低迷するトランプには「起死回生策」があるようで… photo/gettyimages
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トランプ、ここへきて「中国叩き」と「コロナワクチン開発」を焦る本当のワケ

大統領選で「勝つ」ために動き出した!

「ワクチン開発」と「米大統領選」の密な関係

新型コロナウイルス感染症へのワクチン開発競争が佳境を迎えているが、このワクチン開発競争は11月に行われるアメリカ大統領選挙と密接に結びついていることをご存知だろうか。

「可能な限り早くワクチン開発を終え、生産・供給を行うことを目指す」

5月15日、ホワイトハウスで会見したトランプ米大統領は、ワクチン開発の方針をこう掲げた。プロジェクトは「オペレーション・ワープ・スピード」と名付けられ、時空をワープしてしまうほどの高速で開発が進められているのである。トランプ政権の戦略についてウォッチしてきた筆者は、ワープ・スピード作戦の行方も注視している。アフター・コロナを占う上で、この作戦は非常に重要だからだ。

ワープ・スピード作戦は3つの意味を持っている。

ひとつは、「(1)“製薬大国”アメリカの官民連携」の作戦であるということだ。またもう一つは「(2)『米中新冷戦』の中核」となる開発競争であるということ。そして本稿の重要な視点であるが、トランプ大統領の「(3)再選への起死回生策」として意識されている。

トランプ大統領の「ワープ・スピード戦略」の中身
 

宣言後、すぐにホワイトハウスのサイトには、トランプ大統領のスピーチが掲載された。開発計画には国立衛生研究所(NIH)や国防総省、民間の製薬会社が参加し、総額100億ドル(約1兆700億円)の予算が投じられる。

アメリカのあらゆるリソースを総動員して、ワクチン開発に血道を開けるという宣言で、まさに国の威信をかけるという意気ごみが伝わってくる。