分譲住宅「急いで買ったほうがいいのか問題」に対する「一つの答え」

11月末までの契約がお得なのか
山下 和之 プロフィール

首都圏の新築マンションは価格上昇中

住宅メーカーや建売住宅・分譲マンションの業者のなかには、「9月末までに契約すれば減税額が多くなる」「減税拡充のタイムリミットは11月末」などと、取得を煽る動きが出ているのも、そのためだ。

たしかに9月末や11月末までに契約すれば、減税額が多くなるのは事実だ。しかし、そうした選択がトータルで得になるのかというと、少し疑念が出てくる。

第一には、新型コロナウイルス感染症で住宅市場の今後が極めて不透明になっている。たとえば、2020年6月の新築マンション販売動向をみても、価格が下がっているわけではなく、比較的堅調に推移している。

 

不動産経済研究所の調査によると、図表2にあるように、首都圏の2020年上半期の新築マンション平均価格は6668万円で、前年同期比8.7%のアップとなっている。モデルルームの営業自粛などによって発売戸数は減っているが、価格は上がり続けているのだ。

図表2 首都圏新築マンションの発売戸数と平均価格の推移 
(資料:不動産経済研究所『首都圏マンション市場動向2020年(上半期)』)