「東京」に縛られる人たち

さて、都会人アピールする本作では、主人公たちには“恋愛洗脳”以外にも、「東京」という呪縛に苦しめられているようなところがあります。

東京の女に振り回されて疲れたカンチと、東京の富裕層の女に彼氏を取られて落ち込んださとみが慰め合い、「関口は何も悪くないよ」「永尾くんは優しい人だよ」とお互い肯定し合って自信を回復させ、カップルになるのは自然の成り行きでしょう。リカもまた、「東京の女」のイメージに自らを縛り付け、そこから抜けるためにさらなる都会のNYに行かなければならなかったのだと思います。これもまた東京の呪いなのでしょうか。

最後に、リカがたびたび「私はワクワクしたいだけだよ」「ヤバ。超ワクワクしてきた!」と、やたらワクワク感を重視していたのが個人的に印象的でした。「ワクワク」は宇宙人のバシャール(※)の教えを連想させます。NYでスピリチュアルに目覚めたリカが、さらにスケールアップした洗脳力を身につけて帰ってきて、世の男性たちを翻弄していく、というストーリーを勝手に想像してしまいました。もし29年後にまた「東京ラブストーリー」がつくられるなら、そんな展開を希望します。

※ハリウッドの特殊効果デザイナー兼チャネラーのダリル・アンカが意識交信をしている宇宙人の名前。バシャールが人生の目的は「ワクワク」だと言ったことが話題に。