8月14日 スタンフォード監獄実験開始(1971年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1971年の今日、アメリカ・スタンフォード大学で「スタンフォード監獄実験」と呼ばれる心理学の実験が始まりました。

 

この実験は、命令と服従に関する非常に重大な示唆を与えました。

実験を主導したフィリップ・ジンバルドー Photo by Getty Images

スタンフォード監獄実験は、スタンフォード大学の地下室を刑務所に見立てて行われました。実験を行った心理学者フィリップ・ジンバルドー(Philip Zimbardo、1933-)は、参加者を「囚人」役と「看守」役に分け、2週間にわたってそれぞれの役割を演じながら生活させようとしました。

この役柄のもとで生活しているうちに、看守役の人々は囚人役に対してより荒々しく、囚人役の人々はより従順に命令に従うようになっていきました。参加者は犯罪的傾向のない一般人から集められたのに、です。看守役の暴走は加速し、ついには囚人役に対して暴力を振るうまでになりました。結局、実験は1週間で中止されました。

しかし、最近になり看守役に対して粗暴な振る舞いをするよう求める録音が見つかるなど、スタンフォード監獄実験の正確性には疑問が付されています。

2002年にオーストラリアのクイーンズランド大学で行われた再現実験(「BBC監獄実験」)においては、必ずしも人は与えられた役割に従ってしまうわけではないという、スタンフォード監獄実験とは異なる結論が報告されており、これらの実験が何を意味するのかについては、まだ議論が続けられています。

Photo by Getty Images