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パチンコにハマり「給料ファクタリング」に手を出し、そして人生は崩壊した…

あの時、キッパリやめておけば

600万円の借金は親が肩代わり

「給料の前借り気分で軽い気持ちで手を出してしまいましたが、最後の方は給料の全額が返済に消えていました」。都内の飲食店に勤める後藤直道(仮名)さんは、こう言いながらうなだれた。

将来受け取る給料を事実上の担保にして、専門業者から給料日前に現金を借りる「給料ファクタリング」。適法な業者を装いソーシャルネットワーキングサービスやインターネットの掲示板などを通じて広まっているが、年利換算で数百%の手数料を取る業者が横行し、「事実上の闇金」と指摘されて問題化している。

現在、40代の直道さんは昨年春に給料ファクタリングを利用し始めたが、またたく間に複数社から金を借りる自転車操業に陥った。

 

直道さんが給料ファクタリングに手を染めた理由は、ギャンブルでの借金だった。有名私立大学の法学部に通う学生だった当時、パチンコやスロットの「一撃当てれば大もうけできる魅力」にとりつかれて、暇さえあれば開店から閉店までパチンコ屋に入り浸るようになった。

負けて「軍資金」が不足すると、近くにある消費者金融に駆け込み、窓口ですぐに契約を結び、現金を借り入れてパチンコ屋に戻る。

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「勝てば金は取り返せると考えていたんです。当時交際していた彼女も私の影響でギャンブルにはまってしまい、休みの日には2人でパチンコ屋に通う生活でした」

それでも就職すれば、仕事を覚えなくてはいけない新入社員はなにかと忙しく、もしかしたらパチンコから遠ざかれたかもしれない。しかし直道さんが大学を卒業した2000年代のはじめは、折しも就職氷河期の真っただなかで就職活動をしても内定はもらえなかった。

「大学時代から勤めていたアルバイト先に、フリーターとしてそのままスライドしただけだったので生活はなにも変わらず、月に4、5日ある休みの日は必ず、近所のパチンコ屋に一日中入り浸っていました」