提供:リマテック東北株式会社

今までは廃棄するだけだった原料を見直し、新たに価値を創造するATARA。自然豊かな岩手県から、魅力的なプロダクトを発信しています。ATARAが見据えるのは、循環型のものづくりが当たり前になっている未来です。

見逃していた価値に光を当て、
一滴の水も活用するプロダクト。

おからの蒸留水を使用。爽やかでさっぱりした風味。しょうがレモンドレッシング。200ml¥770。

岩手県発のATARAは、2020年にリンゴのルームスプレー、おからクッキー、ドレッシングを開発し、販売を始めた。地元企業とのコラボレーションでつくる地域の特産を活かしたプロダクトだが、特徴はそれだけではない。

一般的に原料の全てを使用することや廃棄物を再利用することは、コストも手間もかかってしまう。そのため原料の一部だけを利用して、他の部分は捨てられてしまうことが多かった。そんな現状を変えようと、ATARAは原料を余すことなく活用するものづくりを開始。今まで廃棄されてきた原料に着目し、商品化したのだ。

リンゴの蒸留水とラベンダーなどの精油をブレンドした落ち着く香り。リンゴを食べにいわてに行ってみたくなるかもしれないルームスプレー。30ml¥1320。

リンゴのルームスプレーに使用しているのは、岩手県全域で生産されているリンゴをジュースにしたあとの搾りかす。ジュースを搾った後のリンゴは畑に散布され、肥料として使われることがほとんど。ATARAでは搾りかすを回収し、蒸留水を抽出。蒸留水はリンゴの香りが楽しめるアロマ水として使用できる。

おからパウダーを使用し、食べ応えのある食感に。グラスフェッドヤギミルクとおからのクッキー。¥1080。

大豆からは豆乳や豆腐がつくられ、それ以外の部分はおからになる。おからは栄養価が高いものの、水分が多く傷みやすいため、市場に流通する量は多くない。大半は家畜の飼料になっていた。回収したおからを、真空乾燥機を使っておからパウダーとおから蒸留水にわけ、おからパウダーはクッキーに。蒸留水はドレッシングになる。商品製作を手がけるのは想いに共感してくれた岩手県内のメーカー。地域から発信することを大切にしている。

名前の“あたら”とは、もったいないという意味の古語。源氏物語にも出てくる言葉で、日本には昔からものを慈しむ精神性があることを表している。まずはリンゴや大豆などの身近なものからスタートし、これからもたくさんのプロダクトを開発していきたいと担当者は語る。ものづくりにおける循環の仕組みを当たり前にして、さらに付加価値を高めたものづくりをすることが目標だという。今後は活用されていなかった原料を見直し、目を向ける人が増えてほしいというのがATARAの願いだ。

ATARAのプロダクトができるまで

ジュースを搾ったあとのリンゴは、廃棄するにもお金がかかるため、畑に散布する農家が多かった。ATARA独自の技法で、リンゴ蒸留水を取り出し、フレグランスとして使用。フレッシュな香りのルームスプレーの原料となる。

水分を取り除いたおからパウダーは、高栄養価のヤギミルクを扱っている県内の乳業メーカーの協力でクッキーに。おからから回収した蒸留水も余すことなく使う方法を考え、県内の醸造所と協力しドレッシングを開発した。

リマテック東北株式会社の事業とは

ATARAを運営するのは岩手県にあるリマテック東北株式会社。リマテックグループの本社は大阪にあり、創業者は1950年代から大阪湾で漁業を営んでいた。1970年代の日本は、高度経済成長期で公害も深刻な問題に。工業地帯からは工場の廃液が海に流され、海は汚染されていた。

危機感を抱いた創業者は、工場から出る廃液や汚泥をエネルギーにするための会社、リマテックを創設。現在は、様々な環境問題を解決するための事業を展開している。

2011年の東日本大震災の後には、がれきの処理のために岩手県にリマテック東北を設立。地元の方々を雇用して、復興工事関連の業務をしている。復興が進んできた2018年からは、循環型のものづくり、地域産業の活性化、雇用の維持のための新たな事業としてATARAをスタート。

現在は花巻市の起業化支援センター内の花巻ラボで、商品づくりや開発が行われている。岩手大学との共同研究も進めており、今後は医薬品などの開発にも力を入れていく。

【お問い合わせ】
リマテック東北株式会社 花巻ラボ
info@atara-iwate.com


提供:リマテック東北株式会社

●情報は、FRaU2020年8月号発売時点のものです。
Photo:Keiko Ichihara Styling:Yui Otani Illustration:Yoshiko Anetai Text & Edit:Saki Miyahara